フリーランスなど、個人事業主として一人で働き始めるとき、最低限必要な物は色々あります。
そのうち、業種によらず最低限必要と思われるものを考えてみましょう。
会社員と個人事業主で違う点
会社員のときと個人事業主として一人で働くときでは、異なる点がいくつかあります。
異なる点があるため、必要な物も違ってきます。
もし同じ業種で働くとしても、個人事業主が会社員と異なる点を以下にあげてみます。
- 経理事務を自分で行う必要がある。
- 収める税額を自分で計算し、申告する必要がある。
- 社会保険の加入、社会保険料の支払いを自分で行う必要がある。
会社員と個人事業主で異なる必要なもの
上記のような違いがあるため、会社員と個人事業主では必要なものも異なります。
経理事務に関するもの
会社員なら、会社から指示を受けた業務を行います。
旋盤工なら旋盤を操作し、経理部勤務なら経理事務を行うでしょう。
一人で働く個人事業主の場合、本業が何であれ、本業と同時に経理事務を行う必要があります。
そのため、経理事務で使用する物が必要になります。
税金の計算、申告に関するもの
会社員なら、税金は会社が計算し、給料から引いて納めてくれます。
一人で働く個人事業主の場合、自分で税額を計算し、確定申告をする必要があります。
そのため、税金の計算と申告で使用する物が必要になります。
社会保険に関するもの
会社員なら、社会保険への加入や社会保険料の納入は会社が行ってくれます。
一人で働く個人事業主の場合、自分で社会保険へ加入し、自分で社会保険料を納める必要があります。
そのため、社会保険の加入や保険料支払いで使用する物が必要になります。
個人事業主として一人で働き始めるときに必要なものの一例
個人事業主として一人で働き始めるとき、少なくとも以下のようなものが必要でしょう。
経理事務に関するもの
会計ソフト
個人事業主として働く場合、仕事上のお金の出入りをすべて帳簿に記録する必要があります。
例えば仕事で必要な物品を購入する、売上が上がる、仕事で得たお金から生活費を出す、得意先から代金を受け取る、などです。
すべてを記録した帳簿を元にして、経営状態を判断したり、税金の計算を行うことになります。
そこで、会計ソフトが必要になります。
青色申告をしたい人は青色申告ができる会計ソフト、白色申告をしたい人は白色申告ができる会計ソフトを用意します。
青色申告ができる会計ソフトの例 Macの青色申告
青色申告ができる会計ソフトで有名なものとしては「弥生の青色申告 オンライン」があります。
販売管理ソフト
仕事の数が多くなると会計ソフトだけでは仕事の受注、納品などが管理しきれなくなります。
そこで、販売管理ソフトを用意します。
Macで使える販売管理ソフトの例
Mac上でWindowsを動かせるソフト「Parallels Desktop」をMacにインストールして、Windows用の販売管理ソフト「ソリマチ 販売王」を使用できます。
レシート、領収書などを保管するためのスクラップブック
仕事上で必要なものを購入したときのレシート、領収書などを保管するためのスクラップブックを用意します。
会計処理にパソコンを使用するとしても、現在のところレシート等の管理はアナログで行います。
スクラップブックの例
見積書・請求書等に押す印鑑
見積書、請求書をパソコンで作成するとしても、自分の個人名または屋号の印鑑はアナログで押します。
法で決まっている訳ではりませんが、押すことが通例で、得意先によっては請求書に印鑑を押すことを求められることもあります。
象牙の印鑑は違法な密猟象牙が原料になっているものも多いので、象牙以外の印鑑を購入しましょう。
長3封筒
多くの場合、請求書は印鑑を押して郵送します。
請求書を郵送するための長3封筒を用意しておきます。
様々な色の長3封筒があるので、好きな色の封筒を選びましょう。
A4コピー用紙
請求書をパソコンで作成する場合、A4コピー用紙が必要です。
エコマーク付き、またはFSC認証の用紙を選びましょう。
領収証
現金で売上金を受け取るケースがあるなら、紙の領収証が必要です。
領収証の例
一方、クレジットカード決済や銀行振込による入金だけなら、領収書はほとんど必要ありません。
クレジットカード決済ならカード会社の利用明細を領収書代わりに、銀行振込なら振込時に発行される振込明細書を領収書の代わりにするのが普通です。
税金の計算、申告に関するもの
確定申告書などは上記の会計ソフトがあれば作れます。
それ以外に、書類の管理用に以下のものが必要です。
税金関連の書類を綴じるファイル
税金関連の書類を綴じるA4サイズのファイルを用意します。
エコマーク認定のファイルを購入しましょう。
ファイル
税務署に提出した確定申告書の控え、税務署からのハガキ、その他税金に関連する各種の郵便物など紙で保管する必要がある書類がたくさんあります。
そこで必ず税金関連の書類専用にA4サイズのファイルを用意した方が良いでしょう。
社会保険に関するもの
健康保険の書類を綴じるファイル
例えば国民健康保険に入ると、国民健康保険料の支払いに関する書類、健康診断に関する書類など、様々な書類が送られてきます。
これらを紙のまま保管するためにA4サイズのファイルを専用に用意します。
ファイル
病院のレシート類もすべてこのファイルに保管します。
こういった健康保険、医療費に関する書類は、確定申告のときに必要になります。
年金の書類を綴じるファイル
例えば国民年金に入ると、年金保険料の支払いに関する書類など、様々な書類が送られてきます。
これを保管するためにA4サイズのファイルを専用に用意します。
ファイル
年金に関する書類も確定申告等で必要になります。
参考
経理部で働いていないと教わる機会がなさそうな、細かいノウハウが掲載されていて、大変良い本です。
とても初歩的なことから説明されており、会計について学び始めるときに適しています。
会社の会計の本ですが、個人事業主の会計も基本的な仕組みは会社と同じなので、この本は適しています。
税務署に開業届を出しに行くなど、実際に個人事業主として働き始めるにあたって具体的に何をすれば良いのか、初歩的なことが説明されています。
持続可能な事業活動を行うため、環境論について必ず学んでおきましょう。
経済学の基礎を必ず学びましょう。
私たち一般庶民や、三浦綾子「泥流地帯」に登場する拓一のお祖父さんのような人は、自分が生み出した富より少ない富しか手にはしていません。
では、拓一のお祖父さんが生み出した富のうち、拓一のお祖父さんの手元に来なかった分はどこへ行ったかというと、大資本などに持って行かれたということになります。
有名大学出身でビジネスを初めて億単位の年収を得たりしても、それは自力で得た富ではなく富が不平等に分配された結果であり誇るべきものはありませんが、拓一のお祖父さんのように社会に必要な仕事に取り組んで特に歴史に名を残すというわけでもなくどうどうと生きて死んでいく、そのような人々が自分を誇って良い人間でしょう。
人間は何かができるから価値があるわけではなく、存在自体に価値があります。
ですので、もし病気その他で働ける条件がなければ、働けない人を社会全体で支えて当たり前で、働けても働けなくても人には全く同じ価値があります。
さらに、人間に限らず、命あるものはすべて存在自体に価値があります。