天体観測、星空の観察をはじめる場合、双眼鏡か望遠鏡が欲しくなります。
天文の初心者に向いている双眼鏡を探してみましょう。
星空を観察するために双眼鏡があると便利
明るい空では肉眼で星があまり見えない
多くの人は街灯などがあって夜でもそれなりに明るい場所に住んでいます。
都会なら当然明るく、都会でなくても住宅地ならある程度は明るいです。
街灯などがあって明るい空では星はそれほど見えません。
1等星と2等星が見えるくらいです。
これでは大部分の星座は見えません。
双眼鏡を使うとかなり暗い星まで見える
明るい街中でも、例えば倍率が7倍くらいの双眼鏡で夜空を見ると、星がたくさん見えます。
夜でも明るい町に住んでいても、双眼鏡があればある程度暗い星まで見えて大変便利です。
初心者の人が星空を観察するのに向いている双眼鏡の仕様
初心者の人が星空を観察する場合には以下のような条件の双眼鏡が向いています。
倍率 7倍
倍率は7倍くらいがちょうど良いです。
倍率が高くなるほど、双眼鏡で空を見た時に見える範囲は狭くなります。
見える範囲が狭いと、星座の形を追うことが難しくなります。
7倍くらいであればある程度広い範囲が見えて、複数の星が視野に入るので星座の形をたどったりするのに適しています。
対物レンズの直径 50mm
対物レンズの直径は50mmがちょうど良いでしょう。
対物レンズの直径が大きいほど光をたくさん取り込めるなどの理由で、暗いものまでよく見えます。
星を見るならできるだけ明るく見える双眼鏡が適しています。
直径50mm以上になってくると双眼鏡が大きくなるので、使いにくくなります。
倍率が7倍でレンズの有効径が50mmの双眼鏡なら、双眼鏡本体に7×50などと書いてあります。
重さ 800g前後など軽いもの
双眼鏡の重さができるだけ軽いものが適しています。
星を見るなら、手で双眼鏡を持って上を見上げる状態になり、重い双眼鏡では手が疲れてしまうからです。
倍率7倍、対物レンズの直径50mmの双眼鏡なら、重さ800g前後くらいの製品があります。
メガネをかけていても見やすいもの
メガネをかけているなら、メガネをかけていても見やすい双眼鏡が望ましいです。
双眼鏡の商品説明にアイレリーフの長さなどが示されており、メガネをかけていても見やすい、などの説明がある製品が多いです。
そのようにメガネをかけている人でも見やすいことをうたっている製品を選んでみます。
三脚に取り付け可能なもの
場合によっては双眼鏡を三脚に固定したいこともあるかもしれません。
念のため三脚に取り付け可能な双眼鏡が良いでしょう。
コーティング
光がレンズを通過すると反射して光が弱くなってしまうので、反射防止のためレンズにコーティングを施します。
1層のコーティングの場合「マゼンタコート」と書かれていたり、何層もコーティングして何種類もの波長の反射防止をしてあれば「マルチコート」と書かれていたりします。
一層よりは多層のコーティングの方がより反射を防止できます。
一層のコーティングより多層のコーティングの方が作る手間は必要なので、マゼンタコートと書かれた製品よりマルチコートと書かれている製品の方がは価格が高いです。
プリズム
一般的な双眼鏡や望遠鏡では仕組み上、対物レンズと接眼レンズを通った像は上下左右反転します。
反転していると見づらいので、プリズムを使って正立像にします。
仕様にプリズムの材料と種類が書かれていることが多いです。
材料の光学ガラスとしてはBak4というガラスは広く使われています。
プリズムの種類はポロプリズムやダハプリズムがあります。
光路の折り曲げ方が違うだけでどちらが低性能でどちらが高性能などということはありません。
なぜ鏡ではなくプリズムを使うのか
光を反射させて折り曲げて正立像に直すなら、鏡に反射させて直せば良さそうに感じますが、双眼鏡の内部では鏡を使わずプリズムが使われています。
プリズムは単純に言えばただのガラスです。
鏡はどれほど磨いても反射率100%にはできませんが、プリズムはガラスから外に出ていく光の入射角がある角度以上になると光がガラスの外に出て行かなくなり全反射するという現象を利用しており、理屈上は反射率が100%になります。
鏡を使うよりプリズムを使った方が効率よく光を反射させられるのでプリズムが利用されています。
瞳径
瞳径は接眼レンズから出てくる平行光線の直径です。
人間の瞳孔の直径は暗い場所で7mm程度になるので、瞳径が7mmくらいなら夜間に星を見るときの瞳孔の直径と同じくらいなのでちょうど良いです。
双眼鏡の具体例
双眼鏡は中古品もあり、新品ではなく中古品を買えば地球環境保全に役立ち、同じ予算でよりグレードの高い製品が手に入ります。
双眼鏡|オフモール – 中古通販のハードオフ公式サイト【オフモ】
私が星を見るために使っている双眼鏡
私が星を見るために使っている双眼鏡は以下の製品です。
ミザールテック スタンダード双眼鏡 BK-7050
BK-7050 ミザール スタンダード双眼鏡「BK-7050 7×50」(倍率7倍)
ミザールテックのスタンダード双眼鏡 BK-7050は、星を見るのに適した7倍×50mmの双眼鏡です。
星を見るためにはじめに買う双眼鏡としては適しています。
- 倍率:7倍
- 対物レンズ有効径:50mm
- 実視界:5.7度
- 瞳径:7.1mm
- 明るさ:51
- アイレリーフ:20mm
- サイズ:180x185x75mm
- 重さ:840g
- Bak4プリズム、マルチコート
ミザールについて
ミザールは光学機器製造の老舗です。
私は以前、まだインターネットもなかった頃、地人書館「天文手帳」の望遠鏡メーカー一覧のページに載っていたミザールへカタログ請求のハガキを送ってカタログを送ってもらったことがあります。
その他の双眼鏡
Vixen 双眼鏡 アスコット ZR7×50WP
ビクセン|Vixen 7倍双眼鏡 「アスコット」 ZR7×50WP[アスコットZR7X50WP]
Nikon アクションEX 7×50 CF
ニコン|Nikon 7倍双眼鏡 「アクション EX」 7×50 CF[アクションEX_7X50CF]
ケンコー・トキナー Artos 7×50
【即配】双眼鏡 アートス 7×50 W ウォータープルーフ ケンコートキナー KENKO TOKINA【送料無料】