会報やニュースレター、機関誌のようなものを作るとき、読みやすい会報の形は時代とともに変わります。
読みやすい会報やニュースレター、機関誌の作り方について考えてみましょう。
読む人が読みやすければそれでOK 伝統は関係ない
会報などは、受け取った人が読むものなので、読む人が読みやすければOKです。
伝統などは関係ありません。
伝統を守って読みやすければ伝統を守り、伝統を守って読みにくくなるなら伝統を無視します。
目的は伝統を守ることではなく人に情報を伝えて命の尊厳が守られる良い社会を作ることです。
ナザレ村のイエスも言っていました。人が安息日のためにあるのではない、安息日が人のためにあるのだ、と。本末転倒の思考に陥るなということです。
読みやすい会報・ニュースレター・機関誌
新聞風にすると読みにくいので新聞風にしない
新聞のようなレイアウトにすると読みにくいので、新聞風はやめます。
より読みやすいレイアウトを追求していった結果、現在の新聞のレイアウトが出来上がったようです。
しかし、時代とともに人の暮らし方は変わり、人が読みやすいと感じるレイアウトも変わります。
現在の10代〜40代くらいの人の場合、新聞のような入り組んだレイアウトを読みやすいと思う人は少ないです。
現在は液晶画面で情報を得るケースが増え、新聞も電子版が発行される時代です。
液晶画面に適したレイアウトは単純な1段組です。
多くの人が単純な1段組のレイアウトで文章を読むことに慣れています。
そのような時代に、新聞のように複雑に入り組んだレイアウトを読みやすいと思う人は多くありません。
今後の時代を担う10代、20代、30代が新聞風は読みやすいと思わないのだから、新聞風の会報はやめます。
判型はA4判 どうしても大きくしたければA3判
判型はA4判にします。
どうしても大きいサイズにしたければA3判にします。
ビジネスシーンや大学などではA列の紙が主流になっています。
働き盛りの年代や学生の場合、B列の書類が混ざると中途半端にサイズが異なってとても扱いにくく感じます。
また、昨今は紙文書はすべてスキャンする人が増えており、B列の紙が混ざるとスキャン作業で手間がかかってしまいます。
できるだけ単純なレイアウトにする
会報はできるだけレイアウトを単純にします。
少し遊びのあるレイアウトにするくらいなら良くても、入り組んだレイアウトは読みにくくなるだけです。
A3判のレイアウトは必ず「ハラキリ」にする
どうしても大きいサイズにしたくてA3判の機関誌を作る場合は、レイアウトは必ず「ハラキリ」にします。
「ハラキリ」は中央あたりで完全に上下に分かれてしまうレイアウトで、新聞のレイアウトとしては避けるべきとされています。
しかし、文書の電子化が進んでいる現在では逆に会報・機関紙は「ハラキリ」のレイアウトにするべきです。
昨今は紙文書は受け取ったらすぐに全てドキュメントスキャナーでスキャニングしてパソコンなどに取り込む人が増えています。
一般的なドキュメントスキャナーの多くはA4判までしかスキャンできません。
そのため、A3判の紙は二つに追ってA3スキャン用のシートに入れてスキャンしたり、半分に切ってA4判にしてスキャンすることになります。
このとき、レイアウトが中央で分かれておらず、見出しや写真が中央に存在すると、写真や文章が分離されてスキャンされ、その後合成される状態になり、読みにくくなります。スキャンの手間もかかります。
このように、「ハラキリ」にしないのが理想とされたのは昔の話で、現代の学生や働き盛りの年代には「ハラキリ」になっていないレイアウトは逆に不便で仕方がないレイアウトなのです。
よって、A3判の機関紙のレイアウトは必ず中央で分かれる状態にします。